風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

カードゲーム

TASさんのデュエルアカデミア創設コード

カードとは何か?出会いのための媒介だと仮定しよう。市民社会による家族の不調和を職業による社会参加の要請に変えることに失敗することで生まれる孤立した個人は通信技術による連帯か物語による救済を求める。貯蓄となった資本を科学や芸術に投資すること…

不正な富の友としてのキャラクターカード4

「人間は、どこかにやってくるとすぐに、そこに監獄と売春宿を、つまり欲望が本当にあるような場所を造ります。そして何かを、よりよい世界、未来の世界を待ち望むのです。人間はそこにいて、夜を明かし、革命を待ち望みます。しかしとりわけ、人間がどこか…

不正な富の友としてのキャラクターカード3

普遍的な貨幣であること、その貨幣で欲望を満たすことができるということ。普遍的な欲望の対象はやはり「女」だが、女を欲望の対象として認識しようとする瞬間に「女」は存在しなくなってしまう。少女とは女の可能性を代理=表象するが故に、流通の、貨幣の…

不正な富の友としてのキャラクターカード2

「みずからを与える道を見いださなかった女は、みずからを売る道を見つける」という、スタンダールが引用した楽屋内での諺を裏返してニーチェはこう書く。「誰も彼女を与えてもらいたいと思わない、だから彼女は身を売らざるを得ない!」このようなかたちで…

不正な富の友としてのキャラクターカード(WIXOSS考察)

「運命においてのみ読み取ることのできるような、貨幣の特定の構造があるのではないだろうか。また貨幣においてのみ読み取ることができるような、運命の特定の構造があるのではないだろうか」(ヴァルター・ベンヤミン『パサージュ論Ⅲ [O3,6]』 「賭事とは、…

事故の博物館

「すなわち、問題になっているのは、われわれが全体性の真実を偶然の瞬間において把握することを可能にしてくれるような倫理的意志というよりは、むしろわれわれの無責任性の自覚である。実存としてわれわれが自分たちの過去の「事実性」にまったく関与しな…

カードゲームの経済学とキャラクター貨幣 4

キャラクターの定義を正確にすることから始めよう。キャラクターとは「実践的な相互関係の内で現れる通訳不可能な享楽の仮面である」。この仮面という言葉はもう少し厳密にする必要がある。幻想のことか?それだと分裂的な「精神病者」がキャラクターを生み…

カードゲームの経済学とキャラクター貨幣 3

最初から考え直してみよう。まずなぜキャラクターの交換が行われるのかから出発しなくてならない。それは繰り返しになるが、貨幣の同一性が自明なものではなくなり、人格の同一性を別のもので代理しようとするところからだ。そのようなキャラクターはなぜ交…

カードゲームの経済学とキャラクター貨幣2

ここで貨幣のもうひとつの機能を考察しておかなければならない。それは貨幣の無性性である。貨幣は人格の欲望に対して同一化と所有の二つの欲望を同時に満たす。ただしここが重要だが、貨幣はそれ自身を使って直接的に享楽することが許されない。貨幣は他の…

カードゲームの経済学とキャラクター貨幣

カードゲームのフィクションの主人公達はなぜ友達がいないものとして設定されるのか。むしろ逆向きに考えるべきであろう。なぜカードゲームは友達を作ることが可能なのか。カードゲームの論理は我々の資本主義的な人間関係と別の関係を構築するのではないか…

誇り高き決闘者の法と神的暴力2

私は海馬瀬人のように真剣である。彼はすばらしい傲慢さで誇り高き決闘者と馬の骨を区別しているが、それは正しい。とはいえ本題に戻ろう。まずこの「ゲームの法」はいかなる主体によって行使されるのか。この「ゲームの法」が対立しているのは法体系(真理…

誇り高き決闘者の法と神的暴力

ベンヤミンの「暴力批判論」を使って徹底的にゲームをしてみよう。まずミリタリズム批判から。ベンヤミンによればミリタリズムの問題は「その暴力の二重性である」。ベンヤミンはここで法措定的暴力と法維持的暴力が兵役義務において一致するということを念…