風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

引力

戯言遣いの生産2

労働力と職業倫理の問題。訓練によって資本化した我々一切の価値の価値転換、つまり一つの運命にとって、「すべて」は道具なのだから、敵は存在せず排除されている。生における一度限り決定的にという古典的な宿命の水準を乗り越えたところから永劫回帰の運…

戯言遣いの生産

「位階を決するのは権力量であり、君自身がこの権力量にほかならない。残余のものは臆病である。」(ニーチェ『権力への意志 八五八』) 「私の教えようと欲するのは、多数者に我が身を抹殺する権利を与える思想、―――育成する偉大な思想である。」(同上『一…

軍事哲学の理論

吉本隆明が平和憲法は世界で最も進歩的な憲法であり、日本はそれを世界に広めていくべきだと言ったのは正しい。物理的な暴力に対してはあらゆる口実を使って対処しなくてはならない。だからこそ我々には何の価値もないのだ。軍事哲学の使用法は戦争の口実の…

探求の爆発2

我々一切の価値の価値転換だけがこのようなことを語ることができるのである。しかし私がつくづく感じざるを得ないのは、ローマ人がユダヤ教やキリスト教を「迷信」と言った時の気持ちが分かってしまうことだ。後世の我々はこんなものが勝利したとはとても信…

探求の爆発

「私にできるのは、つぎのような譬喩によって私の気持を述べる、ということだけであります―――すなわち、もしある人が本当に倫理学に関すると言ってよいような本を倫理学について書くことができたら、この本は爆発して世界中の他の本を全部破壊してしまうであ…

爆発探求4

つまらない説明を長々としたからには、ちょっと一息入れて笑い話をするとしよう。それは、どうしたら奴隷とか家畜とかいう言葉を使わないようにすることができるのか、ということである。一度しか言わないのでよく聞いてほしい。人はヘーゲル病にかからなく…

爆発探求3

言葉が意識の正当化を与えるにも関わらず、言葉の使用が意識を矛盾させるようにするためには、言葉が生産された余剰物であることを示す必要がある。そのためには言葉が日常において占めている役割について分析すればいい。言葉が使用されるのは発話行為にお…

爆発探求2

神ではなく自己意識(同一の他者)を出発点とするような近代の方法は自己意識の保存に終わってしまうということ。このことから残っているのは自己意識の放棄だけなのだが、自己意識を放棄するとはどういうことなのか。それは意識のカテゴリーに矛盾するよう…

爆発探求

爆発することのできる動物を育成すること。これが我々の社会の逆説的な使命ではあるまいか?気を付けた方がいい。ここにはありとあらゆる悪意やパロティや単なる愚劣ごとといったものが並立てられる。生まれてきたことを後悔してきた人間(人間以外かもしれ…

涙と聖者

被災地のボランティアに行ってきた。これは私の方針に反することなのだがしょうがない。相変わらず当たり障りのないことと「善意」しか持ってない連中のあつまりだが、現地の人々は精神を除いて活気に溢れている。ここで精神というのは元気という言葉で言い…

塩の柱

・あらゆる知性よりも時間の方が価値が高いということから、勉強とは時間を労働によって道具にすることを意味する。逆に言うなら、単位計算された時間には価値がないということ。だからそれ自体としての閑暇に価値を付けるのは担保としてのみ可能なのである…

何かもう悲しくなれないというような悲しみ

夢に欠けている風景画 音楽の流れないゲーム 壊れかけたコントローラーで 今日もボタンを連打するやりきれなくなった日常に 悲しくなったゲーマーの うっとおしくも真剣な 涙の跡が刻まれるどうすることもできないと 退屈に熱中する毎日さ だけどいつかはや…

人間の正当化

異世界からの使いがやって来て連れていってもらおうとしたら「あなたは選ばれし力を持っていません」と言われて断られた。まったくその通りだと思ってふて寝したら夢のお告げがやって来て「こりゃダメですね」と言って去っていった。外では勇者と魔物が戦っ…

ギムの惑星ヨーヨー

「私がけっして近づかない問題、私の世界や私のルートにはない問題がある。西洋の思想界の問題だ。ベートーヴェンが(そして、もしかしたら部分的にはゲーテが)近づいて、格闘した問題だが、これまでどの哲学者も取り組んだことのない問題である。(もしか…

二十回目の爆発『資本蓄積』

・貨幣は買う能力を使用者に付与する。貨幣増刷におけるインフレは課税手段になりうる。それは借りている貨幣、あるいはより信用が物質化されている形態の貨幣の価値と信用を減少させる。つまり貨幣によって計算される利益と、欲望によって解釈される利益が…