風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

爆発探求4

つまらない説明を長々としたからには、ちょっと一息入れて笑い話をするとしよう。それは、どうしたら奴隷とか家畜とかいう言葉を使わないようにすることができるのか、ということである。一度しか言わないのでよく聞いてほしい。人はヘーゲル病にかからなくてはならない。つまり、人類が自由と平等に向かって「進歩」していくのでなければならない。個人を自由にすること、つまり骨の髄まで奴隷化し、胸に小さなしみったれた不満を抱くのを容赦してやること。そして各人を実験によって平均的に、生産的に、有用に、平等に改善していくこと。こういったことが必要なのである。私はマルクス主義者であるためには言葉の語彙が不足しており、いろんな言葉を発明するための芸術的な才能がないので、謙虚に身の程をわきまえて、奴隷とか家畜とかいう言葉を使いたいと思う。このようなことを言って奴隷や家畜が少なくなってしまうと心配されるかもしれないが、速やかに忘れ去られて楽観論が勝利することを私は疑わない。何故なら彼らにとっての罰とは彼らが決してその事に気がつかないという点にあるのだし、時代末期の諷刺文も目を開かせるためではなく、彼らが滅びることを望んでいるからである。血に飢えたルサンチマンの徒はこの点で巧妙であり訓練をたくさん積んでいるのだ。預言者ごっこは若いうちにしかできないと思うのだがどうだろうか。