風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

引用の装飾2

「ところで、すべての人類の歴史のなかで、「同一の」人間の性質が問題になっているということは、そもそも自明の理である。これはすべての歴史記述の根本前提である。それというのも、これなくしては、われわれは歴史上の出来事をまったく理解できないからである。」(ヴェルナー・ゾンパルド『ブルジョワ 近代経済人の精神史』)
「一定の精神は、それが一般に広く伝えられていく時代に「支配的」になる。そしてそれが大多数の経済人の経済的行為を規正するようになったときは優勢になる。こうした「支配的」あるいは「優勢になる」精神の容認に対抗して、それと同じ時代に、別の態度をとり、他の経済精神に満たされた個人もいたのだと主張することは、たんなるひとりよがり、あるいは無理解にほかならないであろう。」(同上)
「誰か資産のある者が節約するということ、これは前代未聞の新しいことであった。それというのも、支出を収入よりも多くするなというあの根本原則に、もっと高度の願いが即座に付与されたからである。それは節約するために収入より支出を少なくせよという原則である。節約の理念が世界に登場したのだ。これもまた強制されたのではなく、自ら望んだ節約である。欠乏としての節約ではなく、美徳としての節約である。」(同上)