風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

2014-06-23から1日間の記事一覧

新しい芸術批評のためのプログラム5

「「超人」という語は、最高にできの良い人間というひとつのタイプを言い表す語であり、これと対立するのは「近代」人であり、「善」人であり、キリスト教徒やその他のニヒリストたちである。―――「超人」は道徳の絶滅者であるツァラトゥストラのような人物の…

新しい芸術批評のためのプログラム4

「(…)いまや社会は、あらゆる分野における実験のエスカレートによってのみ支えられているのであり、そのために、たえず更新される科学と経済の諸規範に比較して制度的な諸規範は妥当性をなくし、個人と社会の均衡喪失がもたらされている。この非妥当性が現代…

新しい芸術批評のためのプログラム3

「(…)ニーチェはダーウィンの自然淘汰の概念を、現実におこなわれる選別―――それは、生の意味と価値を危険にさらす人間達の支配をもたらす―――歪曲としてしりぞけるのだが、そのときニーチェが感じていることは、ダーウィン的な淘汰が、平凡な存在たちを、強く…

新しい芸術批評のためのプログラム2

「これは戦争であるといっていい。ただし火薬も硝煙もない戦争、戦闘的身振りも、激情も四肢の脱臼もない戦争である。―――がこうした戦いの仕方それ自体が、まだ「理想主義」を抜けきっていない現れであるといえよう。この本の中では一つまた一つと誤謬が氷の…

新しい芸術批評のためのプログラム

(…)しかし、兄よ、兄の書物がロマン主義でないとしたら、一体何がロマン主義であるか?「現代」と「現実」と「近代的理念」とにたいする深い憎悪で、兄の芸術家的形而上学において発揮された以上に極端なものがあるであろうか?―――その形而上学は、「今」を…