風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

壊変性楽器による声の召喚2

・いかにして何かしているような見かけをとらずに何もしないことができるのか。好きなことをするための自由な時間ではなく悠久の虚無である退屈と倦怠に耐えることを特権として宣言しよう!死者や動物は退屈に耐えるということがないのだから、無知への勇気こそ計画や教育という奴隷化を軽蔑できるのだ。
・後は念仏を唱えるだけだということか?発音とリズムが心地よく反復しても飽きない言葉のパターン。しかし私は声の抑揚を取り戻したいのであって、眠気を催したいわけではない。すると自分が言ってみたい決め台詞を考えるということになるのか。厨二病は必殺技の宗教的本質の開眼であるわけだ。
・私の暇潰しは「真剣に考える」ことだったのだ。実際これにこそ宗教的儀式の情熱があるといってもいい。真面目に相手を軽蔑すること。こういったことがどれほど文化の発展にとって重要であることか!真面目には信頼されるなにものかがあるのだ。
・声の伝言ゲームにおけるシニフィアン連鎖。いかにして声は顔に話しかけるようになるのか。なぜ身体が空虚さによって動いているのか。名前をつけることがなぜ顔を見るようにさせるのか。鼓動の誕生における視点を自覚するところからだろう。羞恥心は自分が裸であることを知らなければ生まれない。
・人を辱しめることが可能だと信じるためには、異性の裸を見ることは恥ずかしいことだということを知っていなくてはならない。だがどこに異性などというものがいるのか。これは人間は裸で生まれてくるという発想の飛躍が必要である。子供という概念は異性に対する例外としてしか機能しない。
・結婚とは子供が異性から生まれてくるという説明のためのフィクションだ。というのは誕生がなにものかによって行われたとする証拠などないのだから。もし証拠があるならば、なぜ誰から生まれたのかを記録する必要があるのかまったくわからない。墓を作らなくてはならないのは証拠を残すためなのだ。
・子供を育てることが親によって行われなければならないということを基準にして裸の子供という結婚の概念が作られている。名前をつけることが親の権利であるというのは子供の所有権を主張するためなのだ。これが遺産相続によって兄弟殺しを促進させている。
・資本主義において賃金が上がるということは商品の価格が上がるということである。つまり投資が拡大して商品が高くても売れるのでなければ物価が上がるだけである。だからたとえもうどこにも投資する機会がなくても利潤を賃金を上げることに使うことはできない。これは近代経済学の基本である。
・もちろんこれは純粋に学術的な説明である。問題の本質は貨幣によって効率的に計算できる職種ほどこれが適用され、特定の地位などには高い給与を正当化するプレミアムが付くということである。最低賃金を保証することが失業につながるのはあらゆる労働者が効率的に限界まで働くと仮定した場合だけである
・最新技術が投資の対象になるのは従順でない労働者を機械に置き換えるためなのだが、そうすると正規の現場の人は更に忙しくなり、技術のない非正規雇用者は更に待遇が悪くなる。努力が足りないという意見が出るのはこの文脈においてである。
・貨幣を売ったり捨てたりすることがどうやったらできるのか。自分の苦労の成果を誰かにわかってもらいたいということが貨幣によって普遍的になったこと。もうひとつは貨幣は貨幣を利潤で増やせること。たとえ人類を購入できる資金があっても貨幣のやりくりが大変になるだけではないのか。
・サービスが専門化されると資産を持つ人は外部依託した方が効率的になるのだから、自身の能力や生活すら最終的には依託するようになる。貨幣を持つ限り不動産を持つより旅客であった方が選択肢が増えるからだ。ここまできたら、わざわざ自分にとって嫌なことをしたり見たいと思うだろうか?
・人間が身体で数えられそれらが個々の独立した人格を持つということが貨幣を所有することの本質ではないのか。もちろん階級闘争によって意識は「疎外」されるわけだが、個人の不満はすべて自由への侵害として主張される。つまり労働で貨幣を入手することが目的になるわけだ。
・経済学では人が自発的に奴隷になったり、利益なしで人が動くことはあり得ない。それは好き嫌いであるか選考の問題である。これは人が自分の好きなことやどうすれば自身の利益になるかを知っていて、それに応じた行動ができる場合にのみあてはまる。だから人気投票だけが可能なのである。
・人気投票は何のためにあるのか。自身の好き嫌いを個人として確認するためである。これはすべての統計の基本である。ルソー的一般化と「お前はわかってない」がどのように世論になるかはコンピュータの集計で得られるわけだ。口コミによる大衆的前衛の反復もシステムを変えれば同じやり方で得られる。