風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

ヴァルキリー軍の未確認神闘シンドローム2

我々の戦略はパターン分析の神学である。それは画一的に同質な軍隊が最も弱いことを教えている。近代の戦略は運動量の経済学である。それは静止している軍隊が最も弱いことを教えている。偵察の過剰によって視線をランダムに散在させ硬直し縦深防御が取れなくなった官僚制を攻撃するには相手の逃走経路を推測し、そこにネットワーク上に組織された消費者をキャンペーンによって集結させればいい。我々はもちろん権利の亡者たちを逃走させるようなことはしない。しかし文化に入りたいと申し出てきた個人に対しては、彼らの趣味を偵察することで彼らの欲望に応じた世界観をキャラクターの物語によって分類する。個性をステータスとして可視化し、得意なものを必殺技として構成し、パーティー編成の組み合わせに関連した恋愛または戦略シミュレーションゲームを提供する。重要なのは計算された機動(軌道)による絵画的効果ではなく音楽的な反復可能性のリズムであり、何度でも遊べてその度に新しい発見が見つかるようなものこそが耐久力としての価値を持つ。機械的な作業は退屈で訓練としての効率性が欠如している。一方でシミュレーションゲームはキャラクターとしての振る舞いを効率的に反復し必殺技の使用タイミングを訓練するのに有効である。さらに指揮系統を統一するための忠誠心を教育するのにも恋愛という要素を介在させることで飛躍的な効果を期待できる。我々は信仰の危険性を過小評価したいとは思わないので、情報過多の検閲によって防御されているキャラクター軍の対抗勢力として哲学探偵を組織し、文学的批評によって「女王」の指揮に決闘を仕掛けられるような『探偵事務所(冒険者の宿)』を設置することで暴走や犯罪の抑止力としての地位とシステムを確保する。彼らの訓練には「妹との結婚」ルールブック(ライトノベル)を使用することでTRPGのプレイヤーとしての演技とルールの穴を見つけるための論理を勉強する。アニメ化されたパターン構造の知識から動画実況による宣伝とプロパガンダを打倒するためのwiki編集を行い、安定した質のゲームを選別することで個別的な批評家としてキャラクター軍の騎士達の信仰を調整する「名探偵(勇者)」としての地位を得るのだ。