風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

ヴァルキリー軍の未確認神闘シンドローム

戦争とは何か?それはゲームの法によって制定されたルールに基づく暴力の表現手段である。近代的な戦争の定義『戦争とは他の手段を用いた政治の継続である』が政治理念の失墜によって全面化し、純粋な軍事理論が政治になってしまったことから抵抗がテロリズムによってしか不可能になった状況において警察行為とは別の種類の戦争を再創造するにはどうしたらよいのか。第一の目標は兵員の補給である。いかなる軍隊もそこに入るメリットがなければ兵員を確保することはできない。近代において常にある種の革命が若年層の出世と経済的成功を伴っていたことは重要である。戦争は仕事の需要を生み出すというのは産業革命によって確立された事実であり、資本を形成するまでの画一的で大量の物品を貨幣で賄うという発明が軍産複合体の起源であることは疑えない。第二の目標は政治の価値転換である。民主主義の文民統制がかつて革命において協力的であったというのは聞いたことがない。逆に傭兵を使っての革命や他国の侵略を利用しての革命もうまくいった試しがない。つまり軍人が文民に変わるような体制を導入することが必要なのである。若年層の出世が軍事的成功によって確保された後に政治的指導層になることが望ましい。官僚制の弊害は分権化するにつれ増大し人間を完全に窒息させるまで分裂を続けることだろう。第三の目標は持続的な経済体制の確立である。略奪によって維持される秩序には恐怖以外では誰も従わない。奴隷化された権力にはどんな創造力も発揮されない。福祉による分配は全体に対して最も効率的になるように行われる。つまり持てる者はますます富み、持たない者は持っていると思っているものまで取り上げられる。統治は価値転換によって導入された実践を反復することでしか土台を固めることができない。したがって既存秩序を破壊するのではなく手段として利用できるまでに理論と実践は考えられていなければならない。この三つの目標を戦争の新しい定義に基づいて言い換えるとこうなる。「いかにネットワーク上に分散している個人をゲームの面白さによって訓練することでキャラクター軍のパターン分析から導入されたルールに則ったカードバトルで決闘における勝利を得て王者としての人気を獲得できるか」。