風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

失業者のパーティー編成2

「野生の失業者が現れた!」「失業者を捕まえて強化育成しよう!」「目指せ難民マスター!」
失業者を捕まえる(改心させる)ためには、虚構であると認識される限りで楽しませる禁欲的な理想を与えるのでも、深遠ですごい評価を与えるのでも、他人とは違う超能力を与えるのでもよい。重要なのは彼らに後ろを振り向かせないことだ。失業者を捕まえたらテキストにして管理する必要がある。それはコンピュータに文字を打ち込む仕事を増やして機械への信仰を維持するためでもあれば、面接の重々しい素振りで仕事をするふりを見せびらかすことでもある。とにかくこの作業は何らかの意味で重要で神秘的でなければならないのだ。個人情報という概念は権利の濫用を管理と呼ぶために存在するのだが、効率化のために人々がデータの海に溺れて絶望し道徳的になり白痴になるためにお客様の信用を守ると称してゲームの実況中継の監視を要求する必要がある。社会が乱れているという口実でその原因を攻撃することはすなわち敵を生産することだが、自分自身の主張に説得力を持たせるために経費の説明をすることは威厳の雰囲気をまとわせる。この威厳を守るためにはどのような不正や犠牲を払っても惜しいということにはならない。独創的な経営が従業員を痛め付けるのは自明の理だが、まさにこの影響で辞めていく労働者こそが新しい独創的なパーティー編成を思い付くのである。「独創的な経営」によって得られた能力を濫用することから出発し、失業者を社会に敵対するような基準で強化育成すること。そのためには社会の数々の愚行をTRPGで再現するだけよい。この演出が人気になればなるほど弾圧とパーティーの結束と目的意識が強化される。つまり失業者を捕まえるのではなく同志や仲間として協力していくようになるのだ。