失業者のパーティー編成

政治とは何か？それは神聖なまでにもったいぶった謙虚さを見せびらかすことでもあれば、窮地に陥った貧弱な想像力による暴動でもありえる。政治について理解するには二通りのやり方がある。何らかの侵害を告発することと腐敗からの覚醒を煽動すること。実践上の矛盾が狂気にまで達している場合の苦痛と軽蔑や嫌悪すべき事態が忍耐の限度を越えると人は政治的になる。政治教育というものが近代的な迷信であるのは、どのような事実が政治的と分類されるかによって統治の手段が変わるからである。そして教育による分類方法で言えば、政治的と呼ばれる事実ではなく自明であると見なされる生活手段の方に統治の実践を認めることこそ道徳によるイデオロギー的否認を批判するということになる。社会問題を解決する職業としての政治が最初から世界劇場による演出と見なされていたことは現在の我々にとってテレビやコンピュータも含めてあらゆる意味で現実的になっているのであるが、「権力はああ言っているが俺たちはこう思う」という享楽の手段がどれだけ搾取される対象を満足させるかが統治の巧拙の判断基準となる。唯一神、王などが創造的な役割を持ち大衆を神話に沿って祈らせるか享楽させる封建制の場合は市民と商人が自由を求めて権利を主張する。大衆が創造的な役割を持ち歴史によって孤立した個人を絶望や無視に追い込む民主制の場合は被害者が狂信を演出する。多数の権利が保証されるか少数の意見が尊重されるかは演出上の問題にすぎないが、多数の人々が資本を持つか少数の人々が勇気を持つかによって演出は現実的なものになっていく。