風鈴神社

自然の囁きを声として反復することでメロディーを生み出すブログ兼放射性廃棄物処理場。はじめての方は「☆☆☆」か「はじめての方向けの引用」のカテゴリーからどうぞ。

ほとんどすべての人のための哲学入門(ラノベ風)4

登場人物
折口学 バカ
折口夜空 妹

学「人生は無意味、問うことは無駄、考えることは果てしがない。ああもうわからない!」
夜空「どうしたの兄さん。何かあったの?」
学「お前には関係ない」
夜空「ないわけない。いつになったら一緒に寝てくれるの?」
学「今日は忙しいんだ。明日にしてくれ」
夜空「婚約届けは出してくれた?」
学「そんなもんとっくに出したさ。今はそれよりももっと重大なことがあるんだ」
夜空「兄さんを困らせてるのは一体何なの?」
学「哲学のことだ。お前にはわからない」
夜空「いいえ、兄さんのことなら何でもわかります。最近行っている講義で何か吹き込まれたんでしょう。聞いてください。兄さんはただ自分らしくあればいいのです」
学「その自分らしさがわからないから困ってるんだ」
夜空「私が質問したことが答えになっているとは思いませんか?」
学「あ」
夜空「もう、何を勉強してきたんですか。そうです、ただ兄さんらしくしていればいいんですよ」
学「なんだ、ただそれだけのことだったのか。今まで悩んでいたのが嘘みたいだ」
夜空「さ、これでいいでしょう。今日は疲れましたね。もうそろそろ寝ましょう」
学「そうだな。変な風に悩んでいてもしょうがない。夜空、ありがとな」
夜空「どういたしまして。電気を消しますよ」
学「ああ、おやすみ」
夜空「おやすみなさい」