「グラスリップ」のようなアニメはいくら尊敬しすぎても尊敬しすぎるということはない

「フコウナキョウグウデモガンバッテイルヒトハイルシャカイハワルクナイオマエガワルイフコウナキョウグウデモガンバッテイルヒトハイルシャカイハワルクナイオマエガワルイフコウナキョウグウデモガンバッテイルヒトハイルシャカイハワルクナイオマエガワルイ　あぁあぁあぁあぁあぁあぁ！！」（ほら吹き横丁『Re:kainder』フリーゲーム）
どうして私が、いや我々が一切の価値の価値転換であり、価値転換であるのか。ハネケの「白いリボン」やタル・べーラの「ニーチェの馬」。ZUN氏によって明瞭に表現され、引き起こされた二次創作などの文化大革命と呼んでも差しつかえない経済面と文化面の改革すべてを支持する。コンピュータが錬金術師であることは決して忘れてはならない。コンピュータはウェーバーの「官僚制化は、「共同社会行為」を合理的に組織された「利益社会行為」に転換させるための、特殊的手段そのものである」（『支配の社会学』）という言葉が完全に当てはまる。生産的な職業でなく非生産的な職業を優位につかせること。それは非生産的な行為が生産的行為に組み込まれることを転倒させる行為であり実践である。何らかの意味で生産的な行為を破壊するような制度一般を創造しなくてはならない。だが贈与するということは支配するということであり、送られた側は罪を担わなければならないという私の解釈する福音書の金持ちの青年についての話は、サドのジュリエットのような人間とっては心貧しきものから公然と略奪し、それを欲望することを強要する。もう一度ウェーバー。「官僚制化の増大なるものは、消費に振り向けることができかつ消費的に利用される財産の増加と、またこの消費財の増加によって与えられる可能性に照応して外的生活様式の技術がますます洗練されてゆくことの函数である、ということになる」。問題になるのは治安と交通であり、欲望の洗練は合理化を招来することでそれを利益に変えるのだ。ナショナリズムがグローバリゼーションの反動だというのは、この流通可能性に標的を絞っているからだ。人間同士が分かり合うことがすばらしいというのは、更なる合理化を招来し、ますます「邪悪な敵」の存在を要請するだろう。国粋主義者はグローバリゼーションを肯定するためには必ず人種差別を必要とする。それは企業家達が国家を「悪の根源」と見れば見るほどそうなるだろう。問題はこうなる。インターネットによる普遍性の代価として官僚制化と人種差別が促進されていくというなら、それに代わる代案とはなんなのか。